Loading

千鳥の世界

「空」「シロイクモ」‥

空や雲についての詩もいくつか書きました。

どこまでも簡潔で、無駄はありません。青と白、色の対比も鮮やかです。この詩でそれ以上に鮮やかなのは、発想の転換、視点を飛ばしている点です。見上げる姿勢のまま、空高く見下ろす姿を思い浮かべ、言葉にすることは、誰にでもできそうでなかなかできないものです。豊かな想像力、言ってしまえばそれだけのことなのですが‥。

青空を / でんしんばしらの / はりがねが / すつときつている」 はりがねが空を切る。そのはりがねにとまってないているのは、「雀」であり、「チドリ」でもあります。

**注記**『千鳥遺稿』には「クモ」と題した詩がもう一編 載っています。

キレイナクモヲ / カカウト / エンピツダシテ / デテミタガ / クモハ カタチヲ / カヘテヰタ 

『千鳥遺稿』19頁にあるこの詩は、表題が「クモ(蜘蛛)」となっています。おそらくは遺稿集を編んだ母・古代子がそう記したのでしょう。ただ、これは、動物の「クモ」ではなく、空に浮かぶ「クモ」を詠んだ誤植だろう、という意見もあります。そうかもしれませんが、絵本『千鳥のうた』では、そのまま蜘蛛として絵にしています。

kobeyama田中千鳥第一使徒

投稿者プロフィール

田中千鳥第一使徒

「月」「朝の月」

「雨の日」「雨と木のは」

関連記事

  1. イソツプ物語「蟻ときりぎりす」

    2019.08.25
  2. 千鳥の香

    2021.05.23
  3. 背反有理 初めてなのに

    2021.09.12
  4. 千鳥の風

    2021.04.25
  5. かたどる行為

    2020.08.09
  6. 千鳥詩に触れて④ 〝詩を生きた〟少女

    2020.02.02
PAGE TOP