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千鳥の世界

お話(2篇)

ヨクバリ、カジカ

ハナチヤンイ、オウチニ、三ビキノ、カジカガ、カツテアリマシタ。
ソシテ、マイニチ、カナアミノナカデ、タノシイウタヲ、ウタツテヰマシタ。
アルトキ、一ピキノ大キナクロイ、ハイガトンデキテ、カナアミノソトニ、トマリマシタ。コレヲミタ、一ピキノ、カジカハ一クチニ 
タベヨウトオモツテ イキホイヨクトビツキマシタ。
カジカハ メカラ ヒガ、デマシタ。ソノウエ カナアミノタメニ
ハナノ アタマヲスリムキマシタ。
コレヲミタ、ホカノ、カジカハ、「オマヘハ、イツデモヨクバリデ、ハナチヤンニ、ヱサヲモラウトキデモ、ワシラヨリ、タクサンタベヨウトスルカラ、バチガ、アタツタノダト、イヒマタ。

大正十二年八月七歳

かしこい、あひる

日がくれて、あひるは、かへるみちが、わからなくなりました。
そして、あつちこつちと、みちをさがしてだんだんまよつてしまひました。
一はの、かしこいあひるが、みんなをつれて、ずんずんあとがへりばかりしました。
そして、とうとう、みちをみつけて、おうちにがあがあとかへりました。
あとがへりを、かんがえたあひるは、かしこい、あひるです。

日時不明七歳

編纂後記

手紙(5篇)

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