日本の村に暮らす少年少女にとって、身近な親しい生き物と言えば、ずっと昔からスズメでありカエルでした。雨の日が好きだった千鳥は、スズメの詩もカエルの詩も書いています。
「雨の日」 「のも 山も / きり雨につゝまれ / 山のねの / なの花畠 / 雨にぬれ / かへるは / ころころ / ないてゐる 」
さて、今回取り上げるのは、「ぴょんぴょんカエル」という玩具です。ある年代以上の皆さんには懐かしいオモチャでしょう。
かくいう私も、お風呂のなかで遊んだことを思い出します。このオモチャが生まれたのも大正時代のことだったといわれています。ゴムを押すと空気が送られ、折りたたまれていたカエルの脚が勢いよく伸びて飛び跳ねます。水のなかをスイスイぴょんぴょん飽きません。材質はゴムからプラスチックに変わりましたが令和の今も駄菓子屋あたりで売られているようです。
当時のオモチャは、物理・自然現象を学ぶ手立てにもなっていました。ブラックボックス化した電子のオモチャにはない味わいでした。もっとも今の浴室には、カエルではなくアヒルのほうがずっとポピュラーになってしまいました。
ラバーダッグ。可愛いけれど浮かべてただ眺めるだけ。スタティックで学びが少ないのでは‥と心配になります。そういえば、街にはこんなアヒルもいます。時代ですね。
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