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千鳥の世界

大正という時代③社会運動

1918年(T7)8月富山県の漁村で主婦たちが「米騒動」を起こします。大正時代キイワードシリーズその三は、社会運動です。思えば、現代に繋がる社会運動の多くがこの大正時代に始まりました。

キリスト教社会運動家・賀川豊彦は、生活協同組合運動に取り組みました。彼がつくった神戸購買組合は、灘神戸生協を経て、日本最大の生協・現コープこうべに引き継がれています。戦争景気による「成金」誕生の一方、貧富の差が進み労働争議が多発した時代でした。チドリ2歳=1920年5月1日には、日本初のメーデーが開かれ、秋10月には第一回国勢調査が実施されました。

それまで良妻賢母を良しとされてきた女性たちも社会に出て動き始めます。明治末に女性による月刊誌『青踏』を立ち上げていたメンバーが軸となり、1919年(T8) 日本初の婦人団体「新婦人協会」を設立します。婦人参政権獲得を目指す女性解放運動の始まりです。さらに1922年(T11)には、全国水平社が結成され、部落解放運動も始まりました。

しかし、その多くが1925年(T14) に出来た治安維持法と普通選挙法によって規制消沈していくことは、いわゆる「アメとムチ」=学校の日本近代史授業で習ったかもしれませんね。(ただし、女性たちが掲げた「婦人参政権」は認められず、その達成は、1945年以降、太平洋戦争後のことだったことも、ね。)当たり前のことですが、昨日が無ければ今日はない。過去があるから未来があることを、もう一度思い出しておいてもいいのでは。

 

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田中千鳥第一使徒

大正という時代②ペンと紙

大正という時代④新しい女

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