Loading

千鳥の世界

千鳥詩に触れて⑧ 一筋縄ではいかない

もう一つ、『千鳥遺稿』を読んだ小説家Hさんのコトバ評を。Hさんは60代、小説も書けば、詩や評論、書評も手掛ける文筆の専門家です。

難しことばなんてどこにも一つもないのに、どこか心ここにあらずというか、ぼんやりとしたところが残る不思議な読後感を持ちました。読めば素直にわかるんですが、わかったと思った瞬間にまたすうっとわからなくなる、説明してくれているコトバがまた別の世界に連れ出されていくように感じるのです。意図しているわけでは無いのでしょうが、そういう独特の文体というかリズムを持っているのが、彼女のコトバの魅力です。目に見えるものを描きながら、目に見えないものに触れている、というか。まっさらな気持ちで対象に向かう清冽に打たれながら、恐ろしく醒めた気配も漂う‥そんな「一筋縄ではいかない」稀有な書き方が出来る人だったのでしょう。もっともっと世に知られてよい「書き手」です

kobeyama田中千鳥第一使徒

投稿者プロフィール

田中千鳥第一使徒

千鳥詩に触れて⑦ 児童文学作家

チドリが見たものは‥作文から

関連記事

  1. 「雨の日」「雨と木のは」

    2019.07.21
  2. 「オテラノカネ」

    2019.08.11
  3. 家族・社会・国家を超えて

    2020.09.13
  4. 死者もまた生きる

    2019.09.15
  5. 何度も立ち止り‥‥

    2020.08.02
  6. 島清のこと

    2021.01.31
PAGE TOP