間違っては困ります。子供は幼稚でも鈍感でもありません。よく見ています。大人を、周りを、その光と影のすべてをつぶさに観察しています。小さなだけで真っすぐしっかり見ています。見くびってはいけません。結構鋭く、そして怖い存在です。油断はなりません。
背丈も低く、自分の力で動ける範囲は狭いので、世界や社会や時代や歴史、人類全体なんて見えませんし、もちろん 考えてもいません。身の回り、半径5mか10m自分の暮らしの範囲しか知りません。けれど、その範囲で見聞きしたこと、体験したことはぜーんぶ分かってる、血肉で覚えてる、大人はそう肝に銘じておいた方が賢明です。子供と大人は人間力として対等、いや、小さくある分だけむしろ鋭敏です。暢気に弛緩する(ことのできる)大人より人間力は研ぎ澄まされているとも言えそうです。千鳥の詩文はその証左です。